『霊魔伝』其の弐 火の章
一瞬目がくらむ光を感じたが、すぐに消えた。
目を凝らすと、大きな洞窟の中にいるようだった。
小太郎の姿がない。
「小太郎、どこにいる。」
《ここにいる。わからないのか、零次朗。》
声は聞こえるが、姿が見えない。
近くにいるようだが、零次朗には見えなかった。
《ははは、おまえの持つ剣の中にいるのだ。よく見て見ろ。》
祖父から渡された霊剣を抜いてみると、その刀身が光っている。
「小太郎、おまえなのか。」
《そうだ。ここにいる間は、この剣の中にいる。それがおれと零次朗の一番よい関係なのだ。俺の力を零次朗が使うには、今はこの形しかない。》
「そうなのか。それでここは、何処だ。社の中にこんな広い場所があるわけはない。」
《ここは陰の世界への入り口。この洞窟を抜けると陰の世界にはいることになる。》
「では、かあさんもいるのか。」
《いや、ここにはいない。陰の世界はここ以外にも無限に存在するのだ。そして入り口は非常に不安定で、開いている時間は限られている。
おまえの祖父武寅は、その入り口を開ける力がある。
しかし、無数にある中で、佐緒里のいる世界を見つけるのは容易ではないのだ。陰の世界は規模にも属性にも大きな違いがあり、同じものはふたつとない。
ここは、結界の中に創られた金の属性を持つ陰の世界。ここで、陰の世界とはどういう世界かを経験するのだ。》
目を凝らすと、大きな洞窟の中にいるようだった。
小太郎の姿がない。
「小太郎、どこにいる。」
《ここにいる。わからないのか、零次朗。》
声は聞こえるが、姿が見えない。
近くにいるようだが、零次朗には見えなかった。
《ははは、おまえの持つ剣の中にいるのだ。よく見て見ろ。》
祖父から渡された霊剣を抜いてみると、その刀身が光っている。
「小太郎、おまえなのか。」
《そうだ。ここにいる間は、この剣の中にいる。それがおれと零次朗の一番よい関係なのだ。俺の力を零次朗が使うには、今はこの形しかない。》
「そうなのか。それでここは、何処だ。社の中にこんな広い場所があるわけはない。」
《ここは陰の世界への入り口。この洞窟を抜けると陰の世界にはいることになる。》
「では、かあさんもいるのか。」
《いや、ここにはいない。陰の世界はここ以外にも無限に存在するのだ。そして入り口は非常に不安定で、開いている時間は限られている。
おまえの祖父武寅は、その入り口を開ける力がある。
しかし、無数にある中で、佐緒里のいる世界を見つけるのは容易ではないのだ。陰の世界は規模にも属性にも大きな違いがあり、同じものはふたつとない。
ここは、結界の中に創られた金の属性を持つ陰の世界。ここで、陰の世界とはどういう世界かを経験するのだ。》