『霊魔伝』其の弐 火の章
「もちろんです。役に立てることは少ないかも知れないけど、かあさんの名にかけて尽くします。」
零次朗がそういうと、霊魔たちから歓声が上がった。
村長はそれを制して言った。
《これから、兵を選抜し、闘技場へ向かうこととする。待っているわけにはいかない。
奴をすぐにでも封印しなければ、益々力を得てゆくだろう。そうなれば、封印が難しくなる。
我々が負ければ、この世界を奴に支配されてしまう。それだけは是が非でも防がなくてはならないのだ。》
零次朗も兵に志願した。
村長は村に残ることを勧めたが、自分を狙っているなら、役に立てることがあるかも知れないと、譲らなかった。
小太郎もそれを承知した。
選抜されたのは、村でも有数の霊魔と、ここに修行に来ていた霊魔の中で実力派が選ばれた。
それと零次朗以外で唯一この世界にいた人間も加わった。
名前はカクギョウという二十歳ぐらいの青年だった。
カクギョウが言うには、富士山の麓にある洞穴で修行をしていたら、その洞穴がこの世界に繋がっていた。
不思議なことに、ここにいると眠ることもなく、食べる必要もなく修行に打ち込めるので、もう何年もここにいるという。
零次朗はこの青年に親近感を抱いた。
村長を先頭に、零次朗たちは村を出た。
行き先は闘技場。
総勢といっても十二名だ。
「カクギョウさん。修行ってどういうことをしていたのですか。」
零次朗は、自分も修行に来ている事を告げた上で聞いた。
この世界で人に会えたのが非常にうれしかった。
不安だった心に勇気が湧いてくるようだった。
「修行ですか。特別な事はしてませんよ。
富士という霊峰に、特別なエネルギーを感じたので、そのエネルギーを取得するために、洞穴の中で生活をしていただけです。
食べる物もあまりなく、腹が空いて眠れないこともありました。
頂上にも何回となく登りました。」
「そう言えば、富士には龍の帝国が有るって聞いたことが。」
「じつは、私の守り神は龍神なのですが、その龍神の住む都があるという言い伝えはありますね。
富士には様々な神が住んでいますが、その中でも龍神は特別な存在なのです。」
零次朗の胸の痣がうずいた。
零次朗がそういうと、霊魔たちから歓声が上がった。
村長はそれを制して言った。
《これから、兵を選抜し、闘技場へ向かうこととする。待っているわけにはいかない。
奴をすぐにでも封印しなければ、益々力を得てゆくだろう。そうなれば、封印が難しくなる。
我々が負ければ、この世界を奴に支配されてしまう。それだけは是が非でも防がなくてはならないのだ。》
零次朗も兵に志願した。
村長は村に残ることを勧めたが、自分を狙っているなら、役に立てることがあるかも知れないと、譲らなかった。
小太郎もそれを承知した。
選抜されたのは、村でも有数の霊魔と、ここに修行に来ていた霊魔の中で実力派が選ばれた。
それと零次朗以外で唯一この世界にいた人間も加わった。
名前はカクギョウという二十歳ぐらいの青年だった。
カクギョウが言うには、富士山の麓にある洞穴で修行をしていたら、その洞穴がこの世界に繋がっていた。
不思議なことに、ここにいると眠ることもなく、食べる必要もなく修行に打ち込めるので、もう何年もここにいるという。
零次朗はこの青年に親近感を抱いた。
村長を先頭に、零次朗たちは村を出た。
行き先は闘技場。
総勢といっても十二名だ。
「カクギョウさん。修行ってどういうことをしていたのですか。」
零次朗は、自分も修行に来ている事を告げた上で聞いた。
この世界で人に会えたのが非常にうれしかった。
不安だった心に勇気が湧いてくるようだった。
「修行ですか。特別な事はしてませんよ。
富士という霊峰に、特別なエネルギーを感じたので、そのエネルギーを取得するために、洞穴の中で生活をしていただけです。
食べる物もあまりなく、腹が空いて眠れないこともありました。
頂上にも何回となく登りました。」
「そう言えば、富士には龍の帝国が有るって聞いたことが。」
「じつは、私の守り神は龍神なのですが、その龍神の住む都があるという言い伝えはありますね。
富士には様々な神が住んでいますが、その中でも龍神は特別な存在なのです。」
零次朗の胸の痣がうずいた。