『霊魔伝』其の弐 火の章
「小太郎、これで良いのか。カフェミヤを放って置いても。」

《零次朗、今はこちらも退くしかない。霊魔王が息づき始めているのだ。
あの蛇の霊魔を操った錦部とかいう男、そしてカフェミヤ。何かが狂い始めている。零次朗にはもっと修行が必要。》

「そうか。では、帰って修行を続けよう。小太郎。」

《零次朗殿。この七支刀はいつかはあなたの元に届くでしょう。でもこれは、このまま私が預かっておきます。
この七支刀が使えるようになるには、もう一人の龍の一族の霊魔と契約しなくてはなりません。
その時が来れば、あなたは佐緒里を超える霊魔使いになっているでしょう。》

《では、行きましょうか。出口に案内します。》
イシャナエイはそう言うと、零次朗の前にでた。

「わかりました。出口に連れて行ってください。カクギョウさん行きましょう。」

「そうですね。短い間でしたが、お世話になりました。村長さんありがとう。」

イシャナエイに連れて行かれたところは、闘技場の地下にあるトンネルだった。

入り口は大きな鉄の扉で、封印がしてあった。

《ここは一度だけ使える非常用の出口です。この封印を解くとわずかな時間だけ表の世界と繋がります。
その後はこの影の世界は、完全に閉じられた世界となります。
零次朗が通って来た金の社も、閉鎖されることになります。
カクギョウ殿は元の富士の洞窟に戻れるでしょう。
では封印を解きます。》
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