BLACKNESS DRAGON
~希望という名の光~
「私は、この世に産まれるべき存在じゃなかった…私には、居場所がないんだ…どこにも…
どこにいたって、私の存在はない…いないも同然なんだ…
私がここにいる事を望む人なんていない…皆、私が死ねばいいと思ってる…
私がいなければ、多くの人々が死ぬ事はなかったんだから…」
涙が零れそうなルリ…
そんなルリを見て、シュウは唇を噛み締める…
「居場所ならここにある……皆が許さなくても、皆が反対しても、お前の居場所は、俺が作るから……
ルリ…俺達を信じろ…」
言葉と同時に、ピタリと動きを止める…
そして、ゆっくりと瞳を上げた…
シュウの紺色の瞳が、彼女の揺れる茶色い瞳を見つめる…
「俺達を、信じて欲しい………心を、開いて欲しい…」
何を言っているのかわからなかった…
頭の中がぐちゃぐちゃで…
勝手に口が動き、言葉を発する…
頭が働かなくて、言葉の意味が自分でも理解できなかった…
「…ごめん……ごめん、シュウ………お願いだから……1人に、させて……」
「えっ…」
ルリは、シュウの瞳から目を反らすと、顔を伏せたまま立ち上がり、彼の背を押し、部屋から追い出そうとしていた…
彼女に弱々しく背を押され、扉の前まで連れてこられたシュウは、首を捻って振り返る…
「ルリ…?」
彼女の名を呼ぶが、彼女は顔を伏せたまま、決して彼の瞳を見ようとはしなかった…
扉を開き、最後にもう一度だけ彼に謝ると、自らの殻に閉じこもるかのように、扉を閉じる…
姿が消える直前、ふと見えた、彼女の悲しそうで、苦しみに耐える、潤んだ瞳…
「ルリ…」
そんな瞳に胸を締め付けられ、シュウは悲しそうに彼女の名を呟くのだった…