BLACKNESS DRAGON
~希望という名の光~
廊下で騒ぎのような物があったそんな中、扉1つ隔てた部屋の中に、1人の少女が扉に背をつけ立っていた…
昼間だというのに、どこか暗いその部屋の中…
物音1つしないその部屋には、彼女1人の姿しかない…
扉に背をつけ、添えるようにおいた両手…
顔を伏せ、前髪の中に隠れる瞳…
彼女の頬を、一粒の雫が伝って行った…
それと共に、力が抜けたように、背を扉に沿わせながら床へと座り込んだルリ…
床にペタンと座り込むと、両手で顔を覆い、肩を揺らしながら、声を詰まらせていた…
まるで、泣き方を知らない少女のように…
混乱する頭の中に、シュウの言葉が蘇る…
『居場所は、ここにあるから……』
闇の中の彼女に手を差し伸べるような、そんな言葉…
でも、彼女はその手を掴もうとはしなかった…
居場所なんてどこにもない…
ここだって、私を必要としていない…
だって私は、いらない人間だから…
この世に存在してはいけない人間だから…
だから、私の居場所なんて、どこにもない…
産まれてからも、これからも、ずっと、ずっと…
『俺達を、信じて欲しい……』
彼女の心の支えになろうとした言葉…
だが、彼女は、心の内に入ろうとした彼を拒んだ…
信じる…
信じるなんてできない…
心を開く事なんてできない…
もう、これ以上、大切な人達を、傷つけたくないんだ…
もう、目の前から、消えてほしくないんだ…
失いたく、ないんだ…
彼等だけは、シュウ達だけは、傷つけたくない…
辛い思いを、苦しい思いを、させたくないんだ…
彼等に、だけは…
虚ろな瞳の中、ふとその瞳に映った姿見の鏡…
等身大程のその鏡の中に映る自分の姿…
哀れで、痛々しいその姿…
その鏡の中の自分から、目を反らしたいのに…
見たくないのに…
なのに、その鏡に目を向けたまま、じっと自分の姿を見つめていた…