蹴球魂!!!!

Game24

“私の、思い出の曲…なんだぁ”


確か、胡桃はそう言ってた。

少し切なそうな表情は、凄く綺麗だったのを覚えてる。


「胡桃の、思い出の曲…だったよね??」

あたしは、定かではない記憶を頼りに、胡桃に聞いてみた。

「そう!!!!……中学の頃の、大事な思い出が詰まってるの」


そう言って遠くを見つめる胡桃の横顔は凄く切なくて…。


「ごめん、ちょっとトイレ行ってくるね!!」

その空気に耐えられなかったあたしは、そそくさとトイレに向かった。


ーガチャッ


音楽室の重い扉を勢いよく開けると、そこには、想像もしない人物が立っていた。


「こ…晃、汰……??」

晃汰が、何もせずに…

ただ静かに、音楽室の前に立っていた。


「どうしたの…??」

あたしが、びくともしない晃汰にそう声をかけると、晃汰は何事もなかったかのように、歩いて行ってしまった。

「うるさい…」

その一言を残して…。


ーキーッ…


トイレの扉を開きながら、あたしはさっきの晃汰を思い出していた。


あんな所にいるはずのない晃汰。

まさかいるなんて思わなくて、凄くびっくりした。


でも、あたしは見ちゃったんだ。


…晃汰の目いっぱいに溜まる、大粒の涙たちを…。
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