蹴球魂!!!!
呆れる素振りを見せて、頭をポスンと叩きながら、優しい笑顔を見せてくれる晃汰。

ードキッ

「ほ、ほらほらっ!!次、国語やりましょー!?」

「??おう」


ドキドキして赤く染まった顔を見られたくなくて、晃汰からパッと顔を背ける。


いつもの晃汰なのに。


取り乱される。


“いつも”じゃないのは、あたしだけ。

ちょっとした晃汰の笑顔に、敏感に反応してしまう。


…馬鹿みたいに、好きすぎだ……。


「そろそろ時間じゃね??」

「え??もう??」


晃汰に言われて時計を見ると、門限が迫っていた。


「ん」

晃汰がそう言って、部屋のドアを開けた。


はいはい、今出ますよっ。

…そういう所、変わんないよね。


「じゃあね…って、何してんの!?」


玄関でローファーを履いて、バイバイしようと振り返ったら、あたしの後ろで靴を履く晃汰がいた。


「何って…靴履いてる」

「いや、それは見ればわかるけども!!!!」


…なんで??


あたしが首を傾げていると、晃汰は横をすり抜けて、玄関を出た。

…コンビニ、とか??

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