。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅱ・*・。。*・。


そんなことをしているうちに、


カタン


またも音がしてあたしたちは全員音がなったほうを向いた。


「………何事です?誰かお客でも―――…」とぼーっとしたキョウスケが降りてきた。


よっぽど騒がしかったのか、迷惑そうに顔をしかめていた。


頭痛がするのか頭を押さえながら、ふらふらと壁に寄りかかっている。


タイガはキョウスケを見るなり、さっきの険しい表情はどこへやら。ぱっと顔を明るくさせて、


「ひよこちゃん!♪♪会いたかったよ~」とハートを飛ばしている。


キョウスケは目を開いて、


「――――あ。」と短く声を上げた。





――――………


「申し遅れました。僕は鴇田組で会計士をしている大狼です♪ひよこちゃんとは初対面じゃないよね~♪」


と布団に横たわっているキョウスケにあっつい視線を送っている。しかもその傍らには薔薇の花束が…


どうやらキョウスケへのプレゼントだったらしい。(迷惑だよな)


キョウスケはその熱い視線から逃れるように布団をちょっと引き上げた。


鴇田の舎弟か―――……なるほど、だからさっきのあの表情と声に説明がつく。


てっきりカタギかと思ってたけど、何てことない。同業者だったわけだ。


「響輔っ!お前こいつを知ってンのか?」と戒が布団の上からキョウスケを揺さぶり、


「もしかして…まさかまさかの響輔さんの彼氏!?」とリコがとんでもないことを言い出しやがった。


「そうだったらいいんだけど…」ふぅとタイガはため息を吐いて、キョウスケを見つめている。


「絶対にないです」とキョウスケが布団から顔を出して、タイガをちょっと睨む。


今は戒とリコ、それから布団に潜り込んでいるキョウスケに、変態タイガと言う組み合わせでキョウスケの部屋に居るって状況。


ユズが居ないから、戒も本性モード。


って言うか、この状況どう!?



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