。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅱ・*・。。*・。



タイガはにっこり爽やかに笑うと、


「もちろんただで、とは行かないけどネ♪」


「金とんのかよ」あたしがタイガを睨むと、


「金?君たちからお金を取るほど落ちぶれた大人じゃないよ。こう見えても稼いでるんだ。僕結構リッチだよ♪」とにこにこ。


「じゃ、何だよ」戒が苛々したように口を開き、


タイガがまたも妖しく笑った。




「そうだね~、ヒヨコちゃんか、ヒツジちゃん。どっちかが僕に一晩付き合ってくれたらいいよ♪」





は………?


一晩!!ってことはその……!!


戒とキョウスケは互いに顔を見合わせて、ぱちぱちと目をまばたいている。


「どちらか決められないんなら、二人一緒でもいいよ♪僕は大歓迎だ♪」


「ちょ、何言ってるんですか!そんなの卑怯よ!!」


リコが怒鳴り声を上げて勢い良く立ち上がった。


あたしはその様子にちょっとびっくりした。だってリコがこんな風に怒るのを滅多に聞いたことがないから。


「卑怯?これは取り引きだよ、小悪魔ちゃん。ギブアンドテイクで行かなきゃね♪」


「まぁそう怒るなよ川上」と戒が手を挙げた。


「か、戒……」


「その件は響ちゃんがお付き合いしますぅ♪」


なんて言ってキョウスケを無理やり起こす。


「は、はぁ!?絶対イヤですよ!!」とキョウスケは渾身の力を振り絞って喚いた。


「ちょっ!龍崎くん!!」


「僕としてはヒヨコちゃんとヒツジちゃん二人一緒が良かったケド。ま、いいかな♪ひよこちゃんはじめて?優しくしてあげるよ」


とずいとキョウスケに迫っているのを見て





プツン





あたしの中で何かがキレた。





< 414 / 592 >

この作品をシェア

pagetop