。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅱ・*・。。*・。
確かに…あたしは親父に懐いていた。小さい頃は
「お父さんとけっこんする」なんてほざいていた時期もあったな。
本気で親父と結婚するつもりで、だけど親子が結婚できないと知ったのはそれから数年後。
マサから教えられて、あのときあたしは人生で初の失恋をしちまったってわけだ。
そして数年後、今度は叔父貴に失恋するはめになる。
ってことは、あたしはこの顔に弱いのか??それともあのDNAに弱い??
う゛~ん…でも雪斗のことは、恋愛対象には見れなかったけど…
「みんな若いですね。マサさんなんか、チンピラみたい」
キョウスケがちょっと笑って、あたしも思わず笑った。
「マサさんは今でもチンピラみたいだぜ~?」
と戒もにやりと笑う。
今なら―――穏やかな気持ちで、“あいつ”をみんなに紹介できる。
あたしは一枚の写真……龍崎兄弟が映ってる写真を指差して、
「これが雪斗。あたしの……もう一人の叔父貴だよ」
あたしは僅かに顔を伏せた。
黒い艶やかな髪はさらさらしていて、細身で身長も叔父貴ほどないけど―――
だけど整った顔の美青年。
美しきもう一匹の―――龍。
―――龍崎 雪斗。
戒は目を開いてその写真を食い入るように見つめ、
キョウスケは押し黙ったまま顔を俯かせていた。