。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅱ・*・。。*・。
はぁーーー!!?
ガバっ
あたしは体を抱きしめるようにして、ズサっと後ずさると響輔を睨んだ。
こ、こいつ!そうは見えなかったけどまさかあたしの体目当てだったとは!
いえ、待って、一結。ここでこいつと寝ればあれこれ利用できるかも。
だけど
「ブログに書き込んでやろ、思て」
響輔は前を向いたままさらりと言う。
「ぶ、ブログ!?ってかあんたブログなんて書いてんの!?」
見えないけど!!
「いや、書いてへん。面倒」
「だよね……あんたメールですらまともに返してなさそうなのに」
「何で分かんねん?鋭いな」
なんて響輔は真剣。
見れば、って言うか話せば分かるわ!!
ああ、もうイヤ!この男、本当に話が通じない!!
そう心の中で喚いていると、
「コーヒー、お茶、お弁当はいかがですか?」
前方からワゴンを引いたパーサーがにこやかな笑顔を振りまいて、歩いてきた。
かっちりとした黒いスーツに、薄いブルーのブラウス。頭に丸い帽子を被って、襟元には濃い青色のスカーフ姿の販売乗務員。
響輔は遠目からその姿をまじまじと見つめて、
「あの制服ええな。萌える」
なんて一言。萌え……
………
分かった。あたしの色目がこいつに通じないわけが。
「あんた……あたしを女だと意識してないでしょ」
「今更分かったん?あんた意外に鈍やな」
ド、ドンですってーーー!!!あんたにだけは言われたくないわーーー!!