軽業師は新撰組隊士!



楓はもう一度、刀を見る。

柄にも血が付いていて、先ほど人を殺した、と改めて実感する。


「行きましょう。楓、濱口さん。」


「…濱口?」


「あぁ、俺のことだ。」


帰ろうと促す沖田の口から聞き慣れない人名がこぼれたため、疑問に思う楓に隊士、もとい濱口がそう言った。


「濱口鬼一。それが俺の名前だ。」


縄をもってない方の手を差し出してくる鬼一。


「改めまして、柴田楓です。よろしくお願いします。」


その手を握った楓。
すると、鬼一はびっくりした顔で楓を見る。


「お前さん、“握手”を知ってたのか。」


どうやら楓が握手を知っていたことが意外だったらしいが、楓にはそれのどこに驚く点があったのか分からない。


「“あくしゅ”って、何です?僕は知らないんですが…。」


今度は楓が驚く。





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