軽業師は新撰組隊士!
そして、克が話し出した。
「楓がイレギュラーじゃから、歴史を変えてしまうのは自然のことじゃ。」
その言葉に、楓は頷く。
楓がこの時代にきた時点で、歴史は既に変わっている。
「自然に変わることなら仕方ない。だかのぅ、…故意に変えてしまうことはならんのだ。」
「…どういうこと?」
「楓が、…たとえばじゃ、我が死ぬとわかっておったら、どうした?」
楓は考える。
あの時―――幼かったあの時、父が綱渡りをしたら死ぬと分かっていたら、事前に知っていたら
「止めたよ。“今日だけは舞台に出ないで”って、泣きじゃくってでも止めたよ…。」
克は少し嬉しそうな顔をした。
しかし、それはすぐに消える。
「それが故意に変えてしまうということじゃ。」
「?」
そう言われても、まだピンとこない。