イマージョン
顔を覆うマスクマンになりたいなぁ。あ、マンじゃないか。マスクウーマンか。下らない事を考えいたら、やっと順番が来た。あー全部欲しい!でもタオルは洗濯したく無いし、マグカップは割れたら嫌だから…。購入した後の事をキチンと考えて、アンテナの先にBLOODのロゴが入っていて光る携帯アンテナと、携帯ストラップと首から、ぶら下げられる長いストラップ、ステッカー2種類と絶対他人に郵送する事は無いポストカードと、フォトセットと不織布バッグと、忘れてはいけない大事なパンフレットを購入した。ああ良かった。辛いけれど時給の良いバイトをしていて。
「それだけ?」
「終幕だから記念に」
一緒に並んでいた義則はBLOODは好きだけれど私程では無いからか、パンフレットだけを買っていた。
私の周りにはBLOODのファンが義則位しか居らず、1人でライブに行くのが嫌だったので義則を連れて来た。それが私の目的。
しかし義則の格好…背が低いくせに黒いロングコートを着ているから今にも引きずりそうで時代劇みたいになっている。義則の服装が気になって周りを見渡す。皆、購入したグッズに夢中で、その場でビリビリと袋を破りパンフレットを見ている。私は、その様な事はしない。外で汚い手でパンフレットを汚したくないし、見た後に袋が破れない様に慎重に扱いたいし、何しろ家で、ゆっくりと見たい。私は変な所で神経質なのかもしれない。良かった、今の所義則に注目している人は居なさそうだ。いつしか私は自分の周辺だけでは無く、義則の周辺も気にする癖が付いていた。
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