Don't a hero
バシュッ――
俺は隆さんの携帯を取り上げ、速攻で削除を押した。
「あぁ!何すんだよ賢吾くん!!せっかく上手く撮れたのにー!!」
隆さんが俺から携帯を取り、画面を見ながらあんぐりしている。
「そっちこそ、人が寝てる間に変なもん撮らないで下さいよ!」
俺が言い返すと、彼はため息をつき、携帯をしまった。そして、個室のドアの前に立つと、顔だけこちらを向き、笑顔で言った。
「皆もう集まったよ。行こう。」
そう言うと、彼はドアを開け、俺を通した。
個室から出ると、すでに席には8人の人が座っていた。
「賢吾くん、俺達の席はあそこだよ。」
隆さんが指差したのは、テーブルの一番端だ。
俺は隆さんと席に着いた。