17-セブンティーン-
その視線は、俺の中を探るような
俺自身を試すような
そんな中途半端な言葉は求めていないとでも言うような
何とも言えない強さがあった。
「知ってる人がいて、声かけたらおかしい?
当たり前だろ、クラスメイトなんだし」
俺も靴を履き替えた。
「じゃ、お先」
その視線から逃れるように、
橘さんを残して行った。
でも十分だったはずだ。
肩に力が入っていた。
少し言い訳がましかっただろうか。
ふーっと息を吐く。
《特に俺は彼女のこと、何も知らないけど…信じようぜ、保坂さん》
でも良し。
俺なりによくやった。
俺は、俺の信じる彼女と
ハルとの約束を守る。
ハルが鼻あてをくいっと直す姿がうかんで、何だかひとりで笑えた。
体育祭前日。
最後のリハーサルが終わった。
やっと明日で全てから解放される。
「英治、日に日にやつれてないか?」
賢が面白そうに、俺の顔を覗きこむ。
「明日で終わるからよ、それまでくたばんなよ」
賢はポンポンと俺の肩を叩いた。