17-セブンティーン-
彼女は顔に出やすいタイプだ。
見る限りでは、俺に何か言いたいんだと思う。
それが追及なのか謝罪なのか、
そこまでは俺にもわからないから
こちらも動きようがない。
誤解があるなら解きたい。
俺は俺なりに橘さんのこと、
ある程度は見込んでいる。
用具を出す作業は、すぐに終わって解散になった。
用具係のテントからグラウンドを見ると、練習着の部活生が見えた。
あの中に賢と翔太がいるのか。
翔太が言った通り、みんなしゃがみこんで地面とにらめっこ状態だったから、不謹慎にも笑えてしまった。
「ど…どうしたの?」
「え…」
いつの間にか隣に橘さんがいた。
「なんか…面白いことでも?」
「なんで?」
「え…だって…グラウンド見ながらニヤニヤしてるから…」
「…」
ニヤニヤ…
してたのか…俺…
「…」
ぷっ…くくくくくく…
「えっ!西原くん!?」
笑いが止まらなくなった。
俺は「アレ」とグラウンドを指さす。
「あれね…小石拾いしてんだって」
「うん…」
「でも翔太がさ、《地面とにらめっこ》って言っててさ」
「…」
橘さんが改めてグラウンドを見る。