17-セブンティーン-
橘さんはじっと俺を見て、はっと視線を反らした。
「ごめんなさい…何でもないです」
そして回れ右して
「明日頑張ろうね」と言い残した。
その背中は止める余裕もなく
あっという間に遠のいて、小さくなった。
1人取り残された俺は、再びグラウンドに視線を向け、
賢も翔太も見つけられないまま駐輪場へ向かった。
当日を迎えた。
天候の心配は論外、太陽は相変わらず…今日も暑くなりそうだ。
プログラムは滞りなく進み、
係の方も特に問題なくこなせた。
係から戻るとき救護のテントを覗いてみると、金髪のポニーテールが見えた。
あ…あの人、お姫さま…
テントには永野先生と、係の生徒らしき人しか見られない。
やっぱり保坂さん来てないのか…
そして練習のような感覚のまま、
当たり前のように閉会式を迎え、
体育祭は終了した。
パネルは文化祭のときにまた飾るのがお決まりで、
それまでは教室で保管となる。
イタズラが心配…という声もあったが
実際、文化祭までまだしばらく時間はあるし…
大多数はあまり気にしていなかった。