君に触れたくて…




「あぁ、目赤かったからね」



理音が泣くとか信じられない…




「他に何か変わったことなかった?」



「んー、特にねぇなぁ…。あっ!そう言えば!」



「ん?なに?」



「少し女物の香水の匂いがした気がしたけど…」



「え…」



「あっでも俺の勘違いかもしれねぇし!」



「そっか…ありがとう」




電話を切ったあと、あたしは無性に理音に会いたくなった。



嘘だよね…?
大丈夫だよね…
うん、信じなきゃ…!




しかし、その日も理音は遅くに帰ってきた。



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