この世界にいる誰かへ
ブラッドショコラ
どうして赤い雫はこんなにも甘いのだろう


甘くて痺れるような味…。


もっとちょうだいと子どものようにおねだりしたくなる



そうね。味は例えるなら…。チョコレートかしら?


ふふ…。


笑ってしまうくらい可笑しいの。
もう中毒ね。ハイになってしまうくらい。



ブラッドショコラ




それは魅惑の味



私を可笑しくする。甘くて痺れるような味…。




ブラッドショコラ



それはアナタだから




私を熱らす魅惑の味…。



どうしてこんなにも癖になるのかしら




ブラッドショコラ




甘くて痺れるような癖になる。




子どものように駄々をこねて…。
もっと…。
もっと…。





もう中毒ね。





私をハイにさせて可笑しくなる。





ブラッドショコラ





それはそれは
美味しくて





秘密の味がするの





可笑しくなるくらい






甘くて痺れるような味…。





赤い雫はこんなにも甘い





私を可笑しくしてしまう





美味しくて
美味しくて





どうしようもなくて






たぶん何時かは






口の中に甘く広がって…。





溶けていく






仄かな香りを残して






どうしてこんなにも甘いのだろう





溶けていくだけ





熱さに溶けていく






ブラッドショコラ






それは魅惑の味…。






それは切なくて、甘くて苦い…。





ブラッドショコラ






私だけが知っている。






小さな毒の入ったチョコレート。





小さな想いの入ったチョコレート。





ブラッドショコラ






それは甘くて痺れるような…。





赤い味のチョコレート。





< 36 / 44 >

この作品をシェア

pagetop