それぞれのstory。


支度して下に降り、リビングに入ると、まだ早朝の5時半で誰も居なくて静まり返っていた。


まだパパも歩も寝てるらしい。



久々の実家だし、私は休みだけど2人は仕事だから、朝御飯を作る事に。


まぁ、普通のご飯にわかめと豆腐のお味噌汁に焼き魚だけど…。


でも、前はよく2人に作ってたし。


味付けの基準はもともと2人の味覚だったから、大丈夫だろう。



「朱音、早いな。」
「パパ、おはよう。」
ちょうど作り終わった頃、パパが起きてきた。

少しまだ眠そうだけど、服はもうYシャツにスーツのズボン。


「歩はまだ??」
「アイツはいつもギリギリだ。」
私の問いかけに、パパが呆れたようにそう答えた。


歩は昔から朝が弱くて、目覚まし一個じゃなかなか起きない。

だから、昔から学校に遅刻気味で。

よく歩の担任に、何故か私が注意されたっけ。


パパの答えを聞いて、変わってないことに私も苦笑いを溢した。



「仕方ない。
まぁ、会社に朝ちゃんと行ってる事も進歩だしね。

ちょっと起こしてくる。」
そう声をかけて、私は歩の部屋に行った。



コンコンッ

ドアをノックしても、返答はない。


仕方ないので勝手に開けた。



久しぶりに中に入ると、あの頃とは大分変わってた。

カーテンは白。
勉強机はなくて、お洒落でシンプルな白の机と椅子が隅にあって。
黒い本棚があって。
ベッドも黒。
ベージュのカーペット。

ミニテーブルも透明で、部屋はモノトーンで統一されていた。



「あっ、歩ー!!
起きてよー!!」
部屋に入って暫く観察してたけど、本来の目的を思い出して、結構乱暴に揺さぶりながら耳の近くでそう叫んだ。


「んっ、姉ちゃんうるせー。」
「だって、このくらいじゃないと起きないでしょ??」
「そこまでしなくて大丈夫だから。

俺、一応目覚まし一個で起きれるようになったから。」
歩は少し自慢そうにそう言った。


「一応って…。
まぁ良いや。
ご飯だから起きて。」
「分かったよ。
着替えるから先に行ってて。」
歩のその言葉を聞いて、私は先に部屋を出た。





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