それぞれのstory。
何枚にも渡ってそう書いてあった。
私は読み終わって、涙が止まらなくてポロポロ次から次へと流れた。
お母さんは何も言わずに私の前にティッシュの箱を置いてくれた。
手紙に書かれていたのは、私の知らなかった透琉の気持ちだった。
聞いた事ない話もあったし。
手紙を読んで、透琉は夢で自分が居なくなるかもしれない事を知ったんだと分かった。
それでも私の事ばっかりで。
どれだけ想っててくれたのか改めて知ることが出来た。
透琉…ありがとう。
「透琉…私の事ばっかり。
お母さん。
私、今度結婚するんです。」
「そう…。」
「かなり悩みました。
幸せになっても良いのか。
自分だけ、結婚なんてって…。
けど、初めてだったんです。
透琉を失って、絶望して。
家族や友人に止められて死ぬ事はやめたけど。
ただその日その日を生きてるだけで。
ずっと空っぽでした。
彼には何も言ってません。
ただ何も聞かずに、そばにいて支えてくれた。
確かな言葉はあまりもらえないけど、黙って守ってくれる。
包んでくれる。
そんな人です。
だからこそ、透琉を失ってから初めて彼を愛せたのかもしれません。
そんな彼だったから。」
私は、今言わないとって何故か思って、そう話した。
お母さんはもう責める事はなくて、ただ微笑んで相槌を打ってくれた。