リフレイン〜3rd Season〜
「俺は……朱里が警察官になりたいと言い出した時も、とても反対したんだ。大事な娘を…そんな危ない世界に入れられないとな」
「……はい」
朱里は俺の隣に立ち、ぎゅうっと俺の服を掴んでいる。
「佐々倉くん。君は他の警察官とは違う男のようだ。君になら……朱里を任せられる」
俺を見て、優しい笑みを浮かべる親父さん。
「ありがとうございます。必ず朱里さんを幸せにします。」
「……っ…」
隣から鼻を啜る音がする。
ん?
朱里、泣いてる…?
「朱里、泣いてんの?」
「ん、違うわ。気にしな……」
俺は彼女が言い終わる前に、強く抱き締めていた。
目の前に朱里のご両親がいるって分かってんのに、止められなかった。