どうしょうもねぇくれぇ、好き。
最近の奴はセフレでもぃぃとか言い出すんだな。
怖ぇ怖ぇ。
ブルル、鳥肌が俺の体を駆け巡る。
俺だったらぜってぇ嫌だな、セフレだなんてよ。
瑞季が昨日、他の男とヤると言ったのを思い出す。
あんな想いをすんのは嫌だな。
今でも胸が痛ぇっつーのに。
最近の奴が考える事が分からねぇ。と呆れながら階段を登る。
この階段、結構キツいんだよな…。やっぱりマンションは二階じゃなくて一階だな。
次は一階にしよう。と心の中で決めて最後の一段を登る。
そしてすぐ左隣にあるドアをガチャリ、開ける。
するとフワリ。
瑞季の甘い香水の匂いが俺の鼻をくすぐった。
瑞季だ。瑞季が帰ってきている。
昨日の今日で瑞季が帰ってきてるのか少し不安だった俺は、瑞季の靴がある事を確認して柄にもなく喜んだ。
「ただいまー。」
そんな想いを隠して平然を装いながら瑞季に自分が帰ってきた事を知らせる。
…まず昨日の事を謝って、今日勝手に一人で学校に行ったのも謝ってから…告白。
頭の中で呪文のように何度も告白するまでのシチュエーションを唱える。