龍とわたしと裏庭で【おまけの圭吾編】
「圭吾さん、起きてる?」

志鶴が僕の胸で言う。

「起きてる」

「大好き」

「知っているよ」

クスクス笑いが聞こえる。

「それだけ?」

「僕も志鶴が大好きだ――これでいい?」

「じゃあ、キスしてもいい?」

「どうぞ、ご自由に。僕は君のものだからね」


志鶴はモゾモゾと身動きすると、僕の頭を引き寄せて口づけした。

あっけないほど軽いキス。

志鶴がいつも僕にくれるあどけないキス。


「わたし、ちゃんと圭吾さんを幸せにできてる?」

「できてるよ」

君だけがその力を持っているんだ。

君の笑顔だけが。



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