片恋★パンドラボックス
「叶わない恋。それをすぐ傍で見てた俺は、その恋がどんなに辛いことか知ってる。
その人と関わることが…好きになっちゃったら、どんなに苦しいかも知ってる。」



「じゃあ!」



「でもね、奈緒見てたら思い出しちゃってさ。…あの人のこと。
関わっちゃダメって分かってるのに助けてあげたいって思って…。つい手を差し伸べちゃったわけ、さ。」



「あっ…」



「でっ、奈緒もそのままスルーしてくれりゃいいものの“付き合って。”とか言うからさぁ…。ぶっちゃけ俺も焦っちゃったわけよ。
だから、とりあえずお互いに予防線張らなきゃ、って思って、かっこ仮で様子見を…」



「優斗ぉ…」



「ん?」



「もうっ、大好き!!」



「わおっ!!」



瞬間、裸なのも忘れてパラリと布団を放したあたしは、そのまま優斗の膝の上に乗るとギュッと抱きついた。

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