片恋★パンドラボックス
「じゃあ、あたし帰るね。」



「おー。送ろうか?」



「あっ……ううん。いい。」



「そっか。偉い偉い。」



一瞬、優斗の優しさに甘えそうになったけど、それはダメ。



「じゃあね!」



「おー。」



ニッコリと笑いながら手を振ったあたしは、クルッと踵を返すと部屋のドアに手を掛けた。

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