片恋★パンドラボックス
いつも通りの優斗との帰り道。
ただの…ううん。ちょっぴり特別な親友に変わっちゃったけど、なんら変わらない優斗。
優斗の隣は本当に心地良い。楽しくて、暖かくて、離れるのが惜しくなっちゃう。
でも、そんな優斗の隣を捨てて、おにーちゃんを思い続けることを選んだのはあたし自身。
それを気づかせてくれたのは他でもない優斗。
利用したこと。気持ちも何も知らずに隣にいたこと。「ごめんね。ありがとう。」なんて言ったら「お互い様でしょ。」って笑うだろうから、絶対に言わない。
「奈緒?」
「ん?」
「大丈夫?」
「何が?」
「立ったまま寝てた。」
「は?」
いつの間に立ち止まっていたのか、顔を覗き込んでくる優斗に「なにそれ。」と笑みを向けたあたしは、「あっ、ヤバっ!信号赤になっちゃう!」と優斗の背中をバシッと叩くと、その場から駆け出した。
ただの…ううん。ちょっぴり特別な親友に変わっちゃったけど、なんら変わらない優斗。
優斗の隣は本当に心地良い。楽しくて、暖かくて、離れるのが惜しくなっちゃう。
でも、そんな優斗の隣を捨てて、おにーちゃんを思い続けることを選んだのはあたし自身。
それを気づかせてくれたのは他でもない優斗。
利用したこと。気持ちも何も知らずに隣にいたこと。「ごめんね。ありがとう。」なんて言ったら「お互い様でしょ。」って笑うだろうから、絶対に言わない。
「奈緒?」
「ん?」
「大丈夫?」
「何が?」
「立ったまま寝てた。」
「は?」
いつの間に立ち止まっていたのか、顔を覗き込んでくる優斗に「なにそれ。」と笑みを向けたあたしは、「あっ、ヤバっ!信号赤になっちゃう!」と優斗の背中をバシッと叩くと、その場から駆け出した。