二つのシルエット
過去
それはまだ、夏の暑さが少し残る中2の9月のある日の出来事だったーー
「悠生ー。ご飯食べよ。」
今お弁当を持って話しかけてきたのは、宮坂麻子-ミヤサカマコ-。
私の無二の親友…だった人。
「あ~。数学難しかった~。」
「麻子は寝てたじゃん。」
「あ、バレてた?」
「バレバレ。
てか聞いて!昨日水瀬くんと遊園地行ったの!」
「へ~。よかったね!」
そうにっこり微笑んでくれる麻子。
私はこんな麻子が大好き。