二つのシルエット
過去


それはまだ、夏の暑さが少し残る中2の9月のある日の出来事だったーー


「悠生ー。ご飯食べよ。」


今お弁当を持って話しかけてきたのは、宮坂麻子-ミヤサカマコ-。

私の無二の親友…だった人。


「あ~。数学難しかった~。」


「麻子は寝てたじゃん。」


「あ、バレてた?」


「バレバレ。
てか聞いて!昨日水瀬くんと遊園地行ったの!」


「へ~。よかったね!」


そうにっこり微笑んでくれる麻子。

私はこんな麻子が大好き。


< 73 / 83 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop