茜の空
こんな経緯で、急遽、
臨時教師をするハメになった私…。
話はとんとん拍子に進み、
萩原先生の勤め先でもあり、私の母校
でもある高校で。
臨時教師、数学科担当としてこの4月
から配属された。
本業はパティシエールなのに!!
でも落ちてたって仕方ない。
お店を出すためだ。
まぁ、表向きは
お世話になった萩原先生への恩返し、
とでも言っておこーか。
たかが臨時教師。
このミッションさえクリアーすれば、
私はまたコックコートに腕を通すんだ。
今は偽りの私。
そう思ってたんだけどね…。
まさかこんな形で
君に新たな光を与えられるとは
思ってもみなかった。
そして、
新たな自分に気付くことにも。