占い師の恋【完】
引きつってしまう口角はしばらく元に戻りそうにない。
棗ちゃんこの子…、
グラスに片手でひびいれたよ。
怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い…!
このカップル怒るとヤバいよ。何か殺されそうで怖いよおおおおおおおおおお!!!
泣きそうになりながらその光景を見ていれば、ぼそりと棗ちゃん。
「そのおっさんぶん殴りたい。」
誰より怖いのは棗ちゃんだと気づいた瞬間であった。
風見さんでさえグラスは片手で割らないよ…。
ひびが入ってもうゴミ箱へさようならだろうグラス、ご愁傷様。
「まっきーは謝られて、何て言ったの…?」
「(恐怖だ…!)ゆ、許せない、帰ってって言いました!!!」
お巡りさんがやる額に手を添えるポーズをとってしまうが、棗ちゃんはにっこーり口元にに三日月を浮かべた。