占い師の恋【完】


その姿が腹立つので、怪訝な目を隠すことなく睨めば、ゆらり紫煙を吐き出す男は口端をくいっと引き上げた。


「茉希は今、あることで頭がいっぱいだもんなあ。いいんじゃね、ゆ・と・りが出来るまで謝りに来させとけば。」

「(他人事…、しかもゆとりを意味ありげに強調してきやがった…!)」



人を苛々させることでストレスを解消させようとしているこの男は、最低以外の何者でもない。

ゆっくりと机に置いてある、琥珀色が揺れるカップを手に取れば、すでにぬるい。


――この珈琲はここに来てすぐに風見さんが出してくれたのだけど…、


作り方どんな感じだと思いますか?


これ、





冷蔵庫に入れてあった缶珈琲を、カップに注いでチンしただけですからああああああああ!!!

一応私、連行されてきたけどお客様のはずなのに、この扱い!もう励ましてるのか馬鹿にしたいのか分からない。


嫌、確実に馬鹿にしている。

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