占い師の恋【完】
はあ、溜め息を一つ吐き出して如何にも淹れてますよーみたいな雰囲気が出てる、インスタントの珈琲を飲み干した。
もしこれに「どうだ美味いか」なんて言ってみろ。お前のグラスの縁にカラシ塗っといてやる。
あれ?これ誰か言ってたかな。まあ別にいいや。
「ご飯できたよー。」
鬱陶しい会話が切れてそんな事を考えていれば、かけられるやけにアップテンポで跳ねる声。
そう言われてみれば、と思った途端。スパイスがかかったカレーのいい香りがする。
風見さんはゆらりと立ち上がりダイニングテーブルに歩み寄ると、椅子を引いて腰掛けた。
机に、お皿に盛ったカレーを並べていく棗ちゃんの何とも女の子らしい仕草や表情を観察していると、その可愛い天使の笑顔が私に向いて。
「まっきーも。食べよう。」
それにこくりと頷いて、私もゆっくりと席を立ち上がってダイニングテーブルに近付いた。