占い師の恋【完】
無理矢理私と一緒に後部座席に乗り込んだ青と出来る限り体がくっつかないようにドアへと体を寄せるが、逃がすまいと詰め寄ってくる。
その顔はにやりと綺麗に口端を持ち上げて妖艶に。思わずごくりと息をのむ。
「…てか、杉山さん車持ってたんですね。」
「うん。18から免許取ってるよー。」
「知りませんでした。」
「バイトには歩きで行ってたからね。ごめんねそんな残念そうな顔しないで、はいお詫び。」
そう言って前を向いて運転はしてるけど、片手を私に差し出すからその下に手を添えると。
手のひらに渡されたのはミルクキャンディ。
それの包装をとき口に放り込む。わあ、甘い。杉山さんって甘党だよなー(似合わない)。