占い師の恋【完】
引かれるままに広い庭を歩き、青の足が止まる。
顔を上げて見れば、もう玄関まで来ていた。
青は躊躇いなくそれを開ける。
「おー、青。お帰り。」
「ただいま将生さん。」
「先に緑も帰ってきてんぞ。広間にいる。」
「ありがと。」
ドアを開けると青が前に立っているため顔を見えないが、何だか親しげに交わされる会話。
誰だろう?声は低くて男らしい。
「ん?……誰のこ?」
「俺の。」
「はあ?お前、嘘だ!青が女……っ!」
「何ですかその驚き方。ムカつくんですけど。俺だって好きな子いますし。」
ちょっと、この会話にはついて行けない。
だって、気付いてくれたのはいいとして。「誰そのこ」とかじゃなくて、「誰のこ」って質問だから。青も青で、「俺のこ」とかなんとか答えてくれちゃってるし。
゙将生゙と呼ばれたその人は、青の肩を掴み、横にずらす。
それによって、かち合った私とその人の視線。