占い師の恋【完】
青の後ろに付いて廊下を歩きリビングへ。
……シンプル・オブ・ザ・ベスト?
部屋は馬鹿みたいにでかいけど、そこにあるのは大きな窓際にテレビと黒のソファー。ガラスの机にノートパソコン。白の絨毯。
モノクロ、だなあ…。
あくまでシンプルでナチュラル。まああんまり色物は好きじゃなさそうだし分かるような気もするかな。
「何飲むー?」
「あ…、何でも。」
「さっき珈琲飲んでたし、紅茶でも飲みますか?」
「……気遣いありがとうございます。」
「いえいえ。適当に座ってて。」
青はにこりと微笑むと、キッチンに向かう。
私は遠慮なくソファーに座らせてもらうと、ぐるり首を動かしながら部屋を見回す。
(…本当に余計なものがない。)