秘密のMelo♪y⑤*NY編*

…“本当に”…?



―『死ぬ気力さえわかないから―』

―なぜだか最近、さらに弱って―

―別のなにか要因が―



…本当に、崩れてしまう。

そう思いかけたときなぜか、つい先ほどの自分の台詞や考えが瞬時に脳裏に蘇った。


「……」


まさ…か…。

本当に……なにかあったってのか…?

あの、左手に…。

なにかあったってのか―…?


――しー…ん



「……お…おい…?」


黙りこくってしまった俺達を見て、恐る恐る聞き返すユウキだったが、俺達は何も言えなかった。

『バカお前、なんでもねェよ』…と。

そう言うだけの確信が、もはやなかった。


『……マヒロパパ…さ。まだマヒロが入院してたとき、なんか先生に呼び出されて…』

『ば、ばか! お前なに…なに言おうとしてんだよ!?』

『あ、あたしマヒロのとこ行ってくるっ。一人だと心配だし…』

『じ、じゃああたしもっ…』

『ユ、ユウキおまっ…お前、部屋に案内してやるから来いよ!?』


ハディがぽろりと、なんとなく確信的なことを言いそうになった途端、どっとざわめき出した室内。

ぺらぺらと機関銃のように別に必要もないと思われる宣言をし、メイリーとリジュは飛び出ていった。

おろおろしながらハディもそれに続き、アッシュはユウキを強引に引いて行く。


こいつら……アホだな。

もはやそうに違いないと思ってる態度だぞ明らかに。


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