秘密のMelo♪y⑤*NY編*

――蓮二サイド――


どうしようか…。

学校…。


いい加減冬休みと春休みと合同の長期休暇も終わり、今日から学校だ。

しかし。


「まったく、はた迷惑な連中よね週刊誌って」


「お前が連れてきたんだろ」


「そうや! 俺んとこにまで連れてきおったんやぞこいつっ」


「だからって二人してうちになだれ込むなよ」


ハア…とため息をこぼしながら、恨めしげに花梨と修平を睨む。

どうにも僕は、この二人に甘い。


「あーあー…。行きたかったのにな、まおのとこ」


「諦めぇや。こんなんじゃ行こうにも行かれへんで。行けたとしても、そらまおたんの居場所教えるだけや」


「分かってるわよ」


不満そうながらも諦めた花梨も、そこらへんは理解してるんだろう。

まあ電話は時折してるらしいし、状況は知れてるんだろう。


「それで…さ。迷ってたんだけど…やっぱ言おうかな…」


「なにを?」


「昨日の晩…まおと電話したんだけどね」


いきなり言いにくそうな…その上つらそうな顔になって、俯いた花梨。


「どないした?」


「うん…」


聞いた修平に頷くなり、花梨は…。


「…!」

「へ?」


…なぜだか、泣き出した。


< 225 / 271 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop