秘密のMelo♪y⑤*NY編*

「おいおいどないした花梨?」


「なにかあったのかまおちゃん」


二人して聞いてみるも、泣くばかりで言葉はない。

仕方なく落ち着くまで待つことにし、背中を撫で続けた。


「……お前らいつから付きおうとん?」


「いつからも付き合ってないけど」


「そうやんなぁ…?」


なにを急に言い出すんだこいつは。

…まあそれが修平だけど。


「うっ…あだしまおもすきだけど藤峰真裕もすぎなのよぉ~!」


「なんやねん急に! 知っとるわ!」


「わーんっ! 聴けなくなるなんてやだぁ!!」


「!」

「…!?」


聴けなく…なる…?


突然叫びだした花梨。

かとおもえば…そんな一言。


「どういう意味だ?」


自分でも顔が険しくなるのが分かった。


「っ…昨日…、そういえば左手の具合はどう?って…聞いたの。そしたら…」


―そしたら…。


「まお…、言ったのよ。けろっとした声で」



―…バイオリン、もうできないって―



「…って…」


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