桃染蝶
男の拳銃から一発の銃弾が
一夜、目掛けて飛んでくる。

銃弾から一夜を守ろうと正二
が一夜の前に乗り出そうと
した、その時

一夜は、瞬時に正二の肩を
押さえる。

銃弾は、向き合う二人の間を
通り抜け、後方にいた桑嶋組
の男に当たった。

正二の頬を微かに掠めた銃弾
は、つーっと皮膚を裂き傷口
に血が。

「親父さん、血が
 大丈夫ですか?」

「カナメ
 大したことねえよ
 
 お前は怪我ないか?

 無茶すんなよ」

「はい」
< 204 / 386 >

この作品をシェア

pagetop