桃染蝶
振り返る正二は想う。

庵という名のあの男の子は
俺の子?

でも、兄貴にそっくり・・・

兄貴の子?

何が何のか、さっぱり
わかんねえ。

ただ、無性に俺は、庵に触れて
そして抱きしめたい。

そう強く思わずにはいられない

おまえに触れたい。


ある日の夕暮れ時・・・

空を見つめる正二は想う。

染まれよ・・・

もっともっと、桃色に染まれ

偽ものでも構わない。

今この時、桃色に見えるなら

それでいい。

今の俺は、見えてる?

なあ、カヤコ・・・どう?
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