桃染蝶
私達は、いつも二人。

お兄ちゃん、正二がここに
来るまでは、ずっと二人だけ
の世界で生きてきた。

貴方だけを見つめ

貴方だけに恋をし

貴方だけを愛し

そして、生きてきた。

この想いは決して口に
出してはいけない。

間違った愛の形・・・

どんなに苦しくても必死に隠し
胸の奥に秘め続けても、尚
この家で生きて来られたのは

誰よりも一番近くで愛する貴方
を見つめる事ができたから

貴方の居ない、この場所に
居続ける意味は無い。

苦しいだけの思い出しかない
この家になど居たくない。

貴方は、いなくなる・・・
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