藤井先輩と私。
 
ウィーーーーーーーン。





バタンっ




「こら!陽依!いつまで寝てるの!?夏休みだからってだらだらしてると豚になるわよ」


只今11時。

夏休みは朝寝坊バンザイです。


ベットに寝転がって、昔買った漫画を読み返しているところに、うるさい掃除機を抱えたお母さんが部屋に入ってきた。


「いいじゃん!夏休みなんだから」

「夏休みじゃなくても陽依はだらだらしてるんだから、夏休みぐらいしゃきっとしなさい」


そう言いながら、掃除機をかけるお母さん。

「いつまで私が掃除機かけなくちゃいけないのかしら。洗濯物ここに置いとくから、ちゃんとたんすにいれときなさい」


お母さんは、一通り掃除をし終えると、部屋から出て行った。


「……そろそろ起きようかな」



夏休み初日。
あ、今日は、毎月購入してる雑誌の発売日だった。

その雑誌には、おいしいスィーツのお店がたくさん載っていて、見てるだけでもおなかいっぱいになる。


「買いにいかなくちゃね」


私は、すぐに着替えて準備し、財布を持って玄関に向かった。



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