藤井先輩と私。
2人の視線が私を捕らえる。


うっ……。


2人ともイケメン過ぎる。

話しにくいなぁ。



上げたままの右手を引っ込めながら、開きかけた口を閉じた。



「何か言いたいみたいだね?」


「陽依、遠慮せんでええんやで?言ってみ?」




………よし!


言います。











「あの~、立ち話もなんですし、座りませんか?」




背の高い2人が私の前で立ち上がり口論すると、身長の低い私は威圧感たっぷりで、2人が優しいってことは分かってるのに、怖く感じる。



「あー、すまん」


先輩とパパさんは、倒れた椅子を直したり、ソファーから落ちたクッションを拾いながら席についた。


ふぅ…。

私が思ったことを正直に言おう。

私なんかがでしゃばっていいか分からないけれど、余計なお世話かもしれないけれど、親と子、家族は仲良い方がいいもの。






< 213 / 361 >

この作品をシェア

pagetop