藤井先輩と私。
「まずは…パパさん」
隣に座っているパパさんの方に少しだけ体をむける。
「パパさんは、藤井先輩のことをもっと信じてあげてください。先輩はパパさんと全く同じ人間じゃないですし、先輩はきっと大丈夫です。私が保証します」
私が保証しますとか言っちゃったけど…、後輩の私なんかが言っても説得力ないような…。
「それに、親が信じてあげなきゃ、誰が信じてあげるんですか?」
完璧にえらそうなこと言ってしまった。
「えっと…私みたいな小娘が生意気なこと言ってごめんなさい」
何も言わないパパさんの方を向いて頭を下げる。
「………」
「親父なんか言えや」
藤井先輩の声が響く。
パパさんやっぱり怒っちゃったかな?
こうなったら…土下座で?
「おっ親父?!」
藤井先輩の裏返った声。
おそるおそる顔をあげると………