藤井先輩と私。
 

はい?



「日本人が仕事が早いていうのは、アメリカでも有名だったけど…私今それを体感してるデス」



はいい?



ジュディさんいったいどうしたの!!

私は先輩を見つめるジュディの肩を揺すった。

すると、ジュディは私の手をぎゅっとつかんで、そのきらびやかな目を私に向ける。


「ありがとうヒヨリ。私にこのベリーナイスガイを紹介してくれるんでしょ?」


「……………」



私は、そんなこと一言も言ってないのですが…。


「陽依?この外人さん誰?」

藤井先輩も私と同じくきょとんとしている。


「あ、うちのクラスにきた留学生の松田ジュディさんです」

「私、ジュディ言いますねん。あなたの名前は何デスカ?」

「なんやその似非関西弁は…。…俺は、藤井悠太。1個上や」

「ユータね!よろしく~」

「おい、俺先輩やで…呼び捨てはアカン」

「なんでデスカ?ユータはユータよ」


チクッ…





あれ…なんだろう。


心臓のあたりがチクッてした。


心臓のところに手を当ててみる。

どくんどくん……


脈拍は異常なし。


気のせいか。



 

< 226 / 361 >

この作品をシェア

pagetop