永遠の華〜last eternal〜


勘のいい悟のことだ。



きっと俺がゆかりを探しに行ったことに気づいているはず。


笑いを噛み締める悟を、俺は睨みつけた。








「ゆかりー!!」








と、そこに鬱陶しい声と共に、小さな体のゆかりに抱きつく野郎が一人。






ゆかりに抱きつくヤツは、兄貴を除いて一人しかいない。






「よっ!」






今日ゆかりがここへ来ることになった原因の男・真咲だ。






頭を撫でる真咲に、ゆかりが自然と笑顔を向けていた。







「ゆかり綺麗になったなー。どう?ゆかりも大人だし、そろそろ俺ともっと仲良くならない?」





『……うん?』







黙ってやり取りを見ていた俺は、とんでもねぇ発言をする真咲を殴り飛ばしてやろうかと思った。





……あいつ絶対分かってねぇ。






訳が分からない顔をするゆかりに、腹を抱えて笑う真咲。



苦笑いを浮かべながら悟が止めるが、気にせずゆかりを抱きしめる真咲に俺はため息を吐いた。







「あ、そうだ。れーいー!ゆかり来たぜー!」








またしても叫ぶ真咲。




ゆかりの体を離し、カウンターの奥で接客していた男・玲が名前を呼ばれて顔を上げた。





途端にゆかりの顔が微かに歪んだのを、俺は見逃さなかった。






近づいてくる玲と、立ち止まるゆかりの視線が互いにぶつかり、静かに睨み合う。



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