それでも君が。
「蒼汰君はさ、優しいからあんたに別れてって言えないんじゃん?」
「言えてるー! 顔も悪いし、スタイルも良くないし、取るとこないって!」
キャハハハッと笑う。
手を、握り締めた。
別に、私のことを言われたなら仕方がないと思うけど。
蒼君のことまで言われたくない……!
私は一気に空気を吸い込み、言った。
「蒼君はっ……別れたいと思ったなら、ハッキリ言います!」
「……は?」
「別れてほしいのに、別れてって言えないとか……そんなのは、蒼君が持ってる優しさじゃないっ!」