それでも君が。
そして、お盆からヨーグルトとスプーンを取り上げ、蒼君はベッドに腰掛けた。
「起き上がれるか?」
「うん」
のそり、とゆっくり起き上がると、蒼君が背中に手を当て、支えてくれた。
「ヨーグルトなら食えるだろ」
「うん」
「ほら」
「ありがとう」
蒼君から渡されたそれらを受け取る。
ヨーグルトが入った容器にスプーンを入れようとしたのとほぼ同時に、彼は言った。
「俺が暑いと思って、気ぃ使ってくれたんだろ。ありがとな」
また私の頭に手を乗せ、ベッドから立ち上がる。
──バレてる。
今はそんなに寒いという訳ではないけど、窓を開けたり、除湿なんかかけたりしたら……
さすがに寒いだろうと予想された。
でも蒼君に暑い思いをさせたら……と思って、あんな提案をしたのに。
彼はさも当たり前のように、私のそんな小さな嘘を見抜く。