それでも君が。
そんな不安な想いと共に彼の背中を見ていると、ふと、蒼君が黙った。
──……?
彼の名を呼びかけようとした私を遮るかのように、蒼君は口を開く。
「分かった。明日、昼休み」
そう言って、携帯を耳から離し、何かのボタンを押した。
通話を切ったようだ。
「……友達?」
そう聞くと、蒼君は「うん」と短く答えて、携帯をまたバックポケットに直した。
そして、また私に向き直る。
「電気、消さなくていいか?」
「……うん、そのままでいい。……ねぇ蒼君」
「ん?」
眉を少し動かし、蒼君はベッドに近寄ってきた。
私も、起き上がる。
蒼君は、立ったまま私を見下ろすようにしてきた。